フレペの滝 (乙女の涙)

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乙女の涙(フレペの滝) | 北海道Style

フレペの滝 (乙女の涙)目次

フレペの滝(フレペのたき)は、知床半島プユニ岬東の断崖からオホーツク海に流れ落ちる滝。知床八景の一景で、知床国立公園および世界自然遺産「知床」を代表する滝の一つである。落差60メートル、標高80メートル、潜流瀑。

知床連山を源とする地下水の滝で、流入河川を持たないため水量が少なく、高さ約100メートルの断崖の割れ目から染み出した水が涙の雫のように斜面を流れ落ちる様子から「乙女の涙」という愛称で親しまれている。なお、当滝の東隣の崖にある滝は、当滝よりも若干水量が多く男の涙と名付けられている。

施設
展望台 – 滝の西側上部に設けられた木製の展望台。

フレペの滝遊歩道


フレペの滝遊歩道は世界遺産知床の代表的散策路の一つである。知床自然センターを起点として、フレペの滝、ウトロ崎灯台、自然園を経由する片道約1㎞(往復2km)がルートに定められ整備されている。

交通アクセス
斜里バス 「知床自然センター」バス停から徒歩20分で展望台
ウトロ漁港を発着する観光遊覧船やクルーザーで海上から望める。

フレペの滝 (乙女の涙)見どころ

 フレペの滝は、北海道の知床半島に来たならば誰もが一度は訪れるであろう知床で人気のスポットです!知床半島の玄関口であるウトロ港に隣接しているためアクセスしやすく、また1時間強程度の手軽なハイキングで、果汁100%ジュースのようなギュッと濃縮された知床の自然を楽しめちゃいます

 この記事では、季節ごとの「みどころ」や「注意点」、「準備物」をまとめました。フレペの滝やここで見られる自然は季節が変わるたびにその表情が変化します。この記事を参考にぜひフレペの滝を楽しんでみてください。

 なお、フレペの滝の名称の由来は、アイヌ語で「赤い水」というそうです。一説によると、夕日などに照らされて赤く染まった滝の様子を表現したよう。夕日などは水平線に近いほど赤くなるため、「まさに!」というネーミングで感心しました!

●春(3月から5月)のフレペの滝のみどころは、流量の多いフレペの滝が見られることです。冬が終わって雪が溶けはじめるので、滝の水量が多くなります。1年で一番水量が多い時期です。その他に、原生林では木々や草花の芽吹きが始まっており、新緑がきれいな季節でもあります。野生動物も動き出し、生命の伊吹が感じられるでしょう!バックに見える知床連山にはまだまだ雪が積もっているので、新緑と青空と雪の白のコントラストがものすごくきれい。この季節に訪れるのもオススメです!

春の注意事項

遊歩道には雪が残っている場所やぬかるんでいる場所もあり、雪や泥で滑ったり雪を踏み抜いたりと歩きにくくなっています。長靴や防水の登山靴にスパッツなどを装着することをオススメします。また滑りやすいので登山用のストックを持っていると安心です。防水仕様でないスニーカーやショートブーツなどは靴がぬれたり、雪が靴の中に入ったりと散々な目にあうのでやめた方が賢明です。ハイヒールなどでは歩くこともできないでしょう。3月(特に上旬)はスノーシューを用意した方がいい場合があります。持っていない方は入口の知床自然センターで借りることもできます(要事前確認)。往復約2㎞のコースですが、この時期の所要時間は約2時間。余裕をもって楽しみましょう。

 また、春はヒグマが冬眠から覚める季節です。詳しくは後述しますが、ヒグマは人間を襲うこともある動物ですので、「遭遇しないために」と「遭遇してしまったら」という情報を事前に必ずチェックして散策してください

●夏(6月から8月)のフレペの滝のみどころは、さわやかな風を感じながら青々しい自然と活発な生命力のある野生動物を間近で感じられるところです。フレペの滝は流量が減り、「乙女の涙」と呼ばれるほど、しとしとと流れています。滝自体の迫力には欠けますが、荒々しい断崖とオホーツク海の碧、さらに深緑の原生林や知床連山のコントラストが素晴らしく、訪れる人はみなさん満足されるようです。また、雄大な知床連山をバックに歩く草原はすごく気持ちがいいですよ。エゾシカやエゾリス、エゾモモンガ、そのほか野鳥なども活発に動いています。この時期は野生動物に会えるチャンスでもあります。

●秋(9月から11月)は、なんといっても紅葉ですね。原生林や草原が黄色から赤色に染まります。動物たちも冬に向けてせっせと働いているので、野生動物の遭遇率も高いです

夏~秋(6月~11月)注意事項

コースは往復約2㎞で、サクサクと歩けるので所要時間は約1時間半程度。ゆっくりしたい方は、もう少し時間に余裕を持つとたくさん楽しめます。ただし、雨などで道がぬかるんでいる場合があります。最新情報をチェックして必要があれば、長靴や防水の登山靴にスパッツなどを装着することを検討してください。遊歩道は整備されていますが、アスファルトではありません。ハイヒールなどの歩きにくい靴はNG。歩きなれたスニーカー等の靴をおすすめします

また、ヒグマもよく活動する時期で秋に近づくにつれ危険度が増していきます。

詳しくは後述しますが、ヒグマは人間を襲うこともある動物ですので、「遭遇しないために」と「遭遇してしまったら」という情報を事前に必ずチェックして散策してください。

●冬(12月から2月)は極寒の世界。気象条件は厳しいですが、それゆえに自然は美しくなります。フレペの滝は、夏の様相とは打って変わって、荒波を、大瀑布を、そのまま凍らせたような大氷瀑になります。一見の価値ありです。また、断崖から見るオホーツク海には流氷が見られます(1月末から3月末まで)。原生林や知床連山は白銀に輝いて、晴れた日の青空とのコントラストはものすごいです。

冬の注意事項

 コースは往復約2㎞ですが、雪があるので2時間程度みておいた方がいいでしょう。時間に余裕を持つとたくさん楽しめます。スノーシューという雪の上を歩いても沈み込みにくいギアを装備する必要があります。ないと、雪に埋まって動くこともできません。スノーシューを装着するには固めの靴である必要があります。アウトドア用品店などで販売されているスノーブーツなどがオススメです。

 ヒグマは冬眠してフィールドにはいないのですが、悪天候時は低温、強風に注意してください。またホワイトアウトで視界が全くきかなくなる場合もあります。そうなると身動きできず、建物が目と鼻の先にあったとしても、ほんとうに遭難します。ご注意ください。

フレペの滝 (乙女の涙)流氷

 冬になると、フレペの滝から流氷を見ることができます。「ただ海に氷が浮いてるだけでしょ?」と薄目になる方もいるかもしれません。日本の他の海では絶対に見られない、壮大な非日常の光景のすごさは、実際に目にしてみるまで想像しにくいかもしれません。流氷と海水が織りなす、言葉では言い表せない「青」はSNS上などでも絶賛されています。

 さらに、流氷がある場所は非常に豊かな海になるようで、それを目当てに集まるアザラシやオオワシといった、いろいろな珍しい野生動物にも会えるチャンス

 また、流氷はただ寒ければどこでもできるわけではなく、低温であることや浅い海であること、塩分濃度が低いことなど複数のファクターがそろって初めて海水が凍ります。北海道で見られる流氷はロシアと中国の国境にもなるアムール川の出口で作られ、季節風で運ばれてきます。いくつもの偶然が重なって見られる大変貴重な光景なのです。

 フレペの滝周辺で流氷を楽しむ方法はいくつかありますが、オススメは、スノーシューツアーなどに参加して、フレペの滝から俯瞰して流氷を眺めたあとに、流氷ウォークツアーに参加することです。

 フレペの滝がある高さ100mの断崖からは流氷で覆われたオホーツク海を一望することができます。水平線まで続く流氷の景色は圧巻の一言。ガイドツアーでなくとも行くことはできますが、アウトドア初心者の方は、フレペの滝まで歩くことが危険な場合があるので、極力ガイドツアーに参加して行くことをオススメします。

 流氷ウォークは、その名の通り、流氷の上を歩くガイドツアーです。ドライスーツという普段着の上から装着できる、海水の寒さを感じない特殊なスーツを着て参加します。実際に流氷とオホーツク海を肌で感じられる素晴らしい体験で、参加した人の声は満足したものがほとんどです。運が良ければ、クリオネも見られるかも!?

フレペの滝 (乙女の涙)ツアー

 フレペの滝周辺では、いろいろなガイドツアーが開催されます。オススメは冬の流氷ウォークです。実際に流氷の上を歩いて、流氷を肌で感じられる、ここでしか味わえないアクティビティの一つです。特殊なドライスーツを着るので、凍てつくオホーツク海でも寒さを感じず快適に楽しめます。開催する時期は2月から3月中旬位の流氷が見られる時期だけです。

 スノーシューを履いてフレペの滝を目指せば、オホーツク海一面に広がる流氷を真上から見渡すこともできます。道中は、現地の知床の自然を知り尽くしたガイドさんから野生動物や自然の深い解説が聞けるのも魅力の1つです。必要な装備が自分で準備できないという方はレンタルすることも可能です。準備すべき装備も事前に教えてもらえるので安心ですね。

 グリーンシーズンのフレペの滝周辺散策ネイチャーガイドもお勧めです。野生生物や自然について解説を聞きながら、ヒグマに対する安全管理も徹底して行ってくれるのでとても心強いですね。4月から11月まで開催しており、プライベートでの依頼やナイトツアー、野鳥観察に特化したガイドツアーなども可能なようです。安全に安心して快適に楽しむためにガイドツアーを活用しましょう。

フレペの滝 (乙女の涙)ガイドなし

 フレペの滝周辺の散策はガイドツアーに参加しなくても楽しめるのでしょうか?この質問に対する回答は「基本的にはガイドツアーに参加した方がより楽しめます!」となります。

 グリーンシーズンの雪がない時期は、ガイドツアーに参加しなくても、道ははっきりしていて整備もしっかりされているので、迷う事はありません。また景色をひとりで、または仲間とゆっくり時間を気にせず楽しみたいと言うことであれば、ガイドツアーに参加しない方が良いでしょう。

 ただし、ヒグマと遭遇する危険があるので、心配な方はガイドツアーに参加するほうが良いでしょう。また、冬場は気象条件が厳しかったり、雪上の歩行を強いられるので、アウトドアに慣れていない初心者の方は、ガイドツアーに参加するメリットは大きいです。 ガイドツアーに参加すると安全管理だけではなく、自然に対する深い解説が聞けたり、ツアーに参加する他の参加者と仲良くなれたりといった楽しみ方もあります。

 アウトドア経験豊富であれば仲間同士だけで!プライベートで!と楽しみたいと方も多いでしょう。そんな方は安全第一に遊歩道の状況やヒグマの出没情報などを事前にリサーチして、しっかり準備をして楽しみましょう。

所在地:北海道斜里郡斜里町ウトロ西乙女の涙(フレペの滝)

駐車場:137台(知床自然センター駐車場)/無料

関連情報

ホーム/斜里町
知床自然センター公式サイト
斜里町国民健康保険病院

#フレペの滝

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